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2014-09-27

「第17回自然科学研究機構シンポジウム」に行ってきた

生佐藤勝彦と生立花隆を見に、というのは半分冗談で、「記憶の脳科学」というテーマが、面白そうだったので。

時間は、朝の10時前から夕方5時半過ぎまで、昼休み以外は休憩もあってないようなもので、聞いているだけでもかなり体力が必要でした。
会場はほぼ満員。高校生大学生がいるのは分かるとして、セカンドライフを満喫してそうな方々までいたのが驚きでした。自分も、年をとっても知的欲求が衰えないようありたいものです。

全体的な感想として、記憶と一言で言っても、短期、長期、種類としてもエピソード記憶など、種類があって、少しずつその機能を明かしていっているのだなあ、と。あるきっかけで劇的に解明されるものではなくて、地道な研究あるのみ、の分野なのかなあ。

話を聞いて、「記憶」に残ったこと(正しいかどうかは分かりません)をダラダラと書いていくと、

記憶とは何か

  • 物忘れに関する様々な患者の事例を紹介して、なかなか面白かった。
  • 「思い出せない、忘れた」とよく言われるが、記憶は忘れるのではなくて、たくさん覚えすぎていて取り出しにくくなる。
    • とっさに記憶を取り出せる方が驚異だ
  • 記憶の種類はいろいろある
    • 意味記憶 do you know what ~?
    • エピソード記憶 do you know remember ~?
  • エピソード記憶は、感情と紐づくと記憶に残りやすい(恐怖の記憶楽しかった記憶)
  • 思い出せる最初のエピソード記憶は3歳ごろのことが多いちょうど文章が扱えるようになる時期で何か相関があるのかもしれない
  • アルツハイマーなど記憶障害を持った人との関わり方は「説得より納得させる」、が良い。
    • 相手の言っていることが事実と異なっていても、相手の中ではそれが真実なので、説得しようとしても、相手は納得せず、同じことを何度も聞いてくる。
    • 逆に納得すると同じことを聞いてこない。

記憶を人為的に作り出す

  • 記憶の蓄積の仕方
    • セルアセンブリ仮設
      • 細胞の集合体で覚える(符号化)
      • 学習に活性化した細胞間のシナプス結合が強化され、想起時は強いシナプスで結合した細胞群が活性化する。
    • これが2012実証された
  • 人工的な方法で記憶を作り出す
    • 発表者の研究成果の説明、だったと思う
    • 記憶をゼロから作り出すことはまだ無理だが、二つの独立した記憶を連合させることができた。
    • 記憶が連合するときは、それぞれの記憶で痕跡細胞(想起するときに活性化する細胞群)がオーバーラップする、という仮説を元に人工的にそれぞれの記憶の痕跡細胞群を同時に活性化させることで独立した記憶を人工的に連合できた


見る、覚える、思い出す

  • 正直あまりよく分かりませんでした・・・
  • ニューロンの発火順序を解析して、視覚の物体同定における、神経回路のつながりを調べた、みたいな話だったと思う。
  • 解析装置の性能が上がって、こういう厳密な解析ができるようになったんだろうなあ、という感想

近年のコンピュータ将棋の進歩と機械学習

  • コンピュータ将棋の話。自分にとって一番馴染みがあるところだけど、他の発表に比べると特異な感じ。
    • 2000年代中頃から、現在の強さを支える技術が登場してきた
  • 強い理由
    • 詰め将棋が強い
      • 間違えない 人にとってはそれだけで恐怖
    • 読みの深さの進歩
      • 探索技術の進歩や、並列探索が可能になった
    • 局面の評価能力向上
      • 評価関数の作成に機械学習が使われている
      • それまでは人手でチューニングしていてあまり良くなかった
  • 学習方法
    • 指し手の比較による学習
      • プロの指し手と指されなかった手を比較し、プロの指し手の方が点数が高くなるように調整する
  • 機械学習の効果
    • 自然な序中盤になった
    • 手作業のときと比べて、評価できる項目の数が増加した
    • 将棋が強くなくても、プログラムが作れる。棋譜さえ手に入れれば誰だって……

記憶と脳指紋

  • 丁度最近の日経サイエンスでも記事が出ていた
  • 脳指紋(brain fingerprint)
    • 脳波を使った嘘発見器(本当発見器?)
    • P300という脳波を検知する
      • 刺激提示してから約300ms後にPositiveな反応を示す
    • 本人は思い出せなくとも、かつて見たものを見せられると自然に発生する、らしい
      •  海馬が主要な発生源
    • 犯罪調査などに利用できる、かも
      • アメリカでは使われている
      • 日本では、テレビドラマの題材にも使われているが、実際は及び腰

ワーキングメモリ:脳のメモ帳

  • 人間は、多くの場合、記憶に集中すれば良いわけではなく、行動しながら記憶していかなければならない
    • 処理(計算)+保持
    • この時活躍するシステムがワーキングメモリ
  • ワーキングメモリのモデル
    • 短期記憶や長期記憶と、それらを制御する中央実行系(どこを覚えるべきか選択的に注意を制御する、とか)からなる
    • 一度に利用できる処理資源は限界
  • ワーキングメモリのサイズを測るテスト
    • リーディングスパンテスト
    • いくつかの文章を読みながら指示された単語を記憶していく
    • 若い人なら、平均で三文くらいいけるらしい
    • 点数の低い人
      • 単語を覚えられないわけではない、注意の制御がうまくできていない(指示にはない余計なものを覚えてしまう)
      • 高齢者も、注意の制御が低下する

健忘症と認知症

  • エピソード記憶の障害 = 健忘
    • 逆行性健忘症 障害が発生した時より過去を忘れる
    • 前行性健忘症 障害が発生した以降、新たに覚えられない
  • 健忘症には一時的なものと永続的なものがある
    • 一時的なもの アルコール・・・
    • 永続的なもの 脳卒中などで、脳に障害が起こる
  • 認知症
    • エピソード記憶の障害 + それ以外の高次脳機能の障害

シンポジウム

  • 立花隆がテレビ番組の裏話をしていたけど、その番組を見ていないので、さっぱり分からず。。。
  • 脳トレというのがあるけど、脳にいいかは誰も実証できない(比較実験で、脳トレやった人やらない人を何十年もかけて観察していかないといけないから)。酒飲んでるよりは良いかもしれないけど。
    • そう言われりゃ、そりゃそうだろうね。

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